こんにちは。ポジオのタイ駐在日記、運営者の「ポジオ」です。
今日はいつもお届けしているタイの駐在生活の話とは少し違って、キャリアや仕事の悩みについて書いてみようと思います。
というのも、「転職してたった1ヶ月なのに、ミスばかりで辛い」という声を耳にすることがありまして。新しい環境で頑張ろうと思っていたのに、慣れない仕事でミスが続くと、自分は仕事ができないんじゃないか、この仕事は向いてないんじゃないかと不安になりますよね。もう辞めたい…としんどい気持ちを抱え、中には泣くほど落ち込んでいる方もいるかもしれません。
この記事では、転職後1ヶ月でミスばかりしてしまう原因と、その不安をどう乗り越えていくか、私自身のタイ駐在での経験も踏まえながら、具体的にお話ししていきます。今、まさにしんどいと感じているあなたの気持ちが、少しでも軽くなれば嬉しいです。
- 転職1ヶ月でミスが多くなる理由
- 慣れない環境で感じるストレスの正体
- ミスを減らして仕事に慣れるためのコツ
- 辞めるべきかどうかの判断基準
転職1ヶ月でミスばかりなのは当然
新しい職場に来てまだ1ヶ月。ミスが続いてしまうと「自分はダメだ」と落ち込んでしまいがちですが、まずは「それが普通なんだ」と思うところからスタートするのが大事かなと思います。むしろ、1ヶ月で完璧にこなせる人なんて、ほとんどいません。なぜそう言えるのか、その理由を少し整理してみますね。
転職1ヶ月で仕事ができないと感じる理由

転職して1ヶ月というのは、例えるなら「全く知らない外国に、地図1枚で降り立った」ような状態です。
前職でどれだけ豊富な経験やスキルがあっても、会社が変わればルールも、使うシステムも、社内用語も、そして何より「人」も全部違います。それをたった1ヶ月で全て吸収しようとしているわけですから、頭がパンクしそうになるのは当たり前なんですよね。
特に経験者採用の場合、前職での「当たり前」が邪魔をすることもあります。新しいやり方を覚える前に、今までのやり方を一度忘れる「アンラーニング(学びほぐし)」が必要になることも多く、これが想像以上に難しいんです。
だから、今感じている「仕事ができない」という感覚は、能力不足ではなく、シンプルに「まだ情報をインプットしている最中」なだけ。私もタイに来たばかりの頃は、日本でのやり方が通用せず、仕事の進め方や文化の違いで小さなミスを連発していました。でも、それは能力の問題じゃなく、単に「慣れ」の問題だったんですよね。
慣れない環境でのストレス
新しい環境って、自分が思っている以上にストレスがかかるものです。
通勤ルートが変わる、新しい同僚と関係を築く、ランチの場所を探す、プリンターの場所がわからない、社内チャットの独特の絵文字ルールに戸惑う…。こんな「なんてことない日常」の一つひとつが、実は全部「新しい判断」と「緊張」の連続です。無意識のうちに気を張っているので、普段ならしないような凡ミスをしやすくなります。
さらに、「即戦力として期待されているはず」というプレッシャーが、自分をさらに追い込んでしまいます。
でも、安心してください。多くの会社は、中途採用者に対して「最初の3ヶ月は適応期間」と考えています。入社1ヶ月で100%のパフォーマンスが出せるなんて、誰も期待していない(というか、無理だとわかっている)はずです。むしろ、最初のうちは質問したり、小さなミスをしたりしながら覚えていくものだと理解していますよ。
タイ駐在での経験

私もタイに来た当初は、文化や言葉の違いだけでなく、仕事の進め方の違いにもかなりストレスを感じました。慣れない環境でパフォーマンスを出すことの大変さは、身をもって知っています。
覚えることが多いのは当たり前
転職1ヶ月で覚えるべきことって、本当に膨大ですよね。ざっと挙げただけでも、これだけあります。
| カテゴリ | 覚えることの例 |
|---|---|
| 業務関連 | 担当業務の具体的な手順、使用するシステム・ツールの操作方法、業界用語、過去の経緯、関係部署 |
| 社内ルール関連 | 勤怠管理、経費精算、各種申請フロー、会議室の予約、日報の書き方、服装規定(もしあれば) |
| 人間関係・文化 | 上司・同僚・部下の名前と顔、誰に何を聞けばいいか、社内のキーマン、チャットやメールのトーン、休憩時間の過ごし方 |
これらを一度に全部インプットして、ミスなくこなすなんて、はっきり言って不可能です。
大事なのは、一度に全部覚えようとしないこと。「今日はこれだけは完璧に覚える」と優先順位をつけて、一つひとつ確実に身につけていくしかないんです。
劣等感を感じる必要はない
周りの同僚が、自分には難しく見える仕事をテキパキとこなしているのを見ると、「自分だけできていない…」と劣等感を抱いてしまうかもしれません。
でも、それは当然です。彼らは何ヶ月も、何年もかけてその業務に慣れ、知識と経験を蓄積してきた人たち。マラソンで言えば、とっくに何キロも先に進んでいる先輩ランナーです。昨日スタートしたばかりのあなたが、同じペースで走れないのは当たり前ですよね。
今は周りと比べるのではなく、「昨日わからなかったことが、今日わかるようになった」という、小さな自分の成長に目を向ける方がずっと建設的かなと思います。
- 昨日より5分早く、あの日報を書き終えられた。
- 今日は一度も聞かずに、あのシステムの操作ができた。
- 〇〇さんの顔と名前が一致した。
こんな小さな「できた」で十分。その積み重ねが、1ヶ月後、3ヶ月後の大きな成長に繋がります。
不安を乗り越えるための心構え

この時期の不安を乗り越えるために、一番大切な心構えは「完璧を目指さないこと」だと思います。
転職後1ヶ月の目標は「完璧に仕事をこなす」ことじゃありません。本当のゴールは別にあります。
転職1ヶ月目のゴール
- 職場のルールと仕事の基本(流れ)を覚える
- 周りに自分の顔と名前を覚えてもらう
- 「この人は真面目に取り組んでいるな」という信頼の土台を作る
これだけで十分です。
そして、ミスを「してはいけないもの」と恐れるより、「早く経験できてラッキー」くらいに捉えるのがおすすめです。もちろん、謝罪は必要ですが、大切なのはその後のリカバー。
ミスをしたら、ちゃんと謝って、原因を分析し、次に同じミスをしないための対策を(できれば上司にも報告して)立てる。その繰り返しで、人は新しい環境に適応し、同時に「この人はミスをしてもちゃんと報告・改善できる人だ」という信頼も得られるんだと思いますよ。
転職1ヶ月でミスばかりの状況を脱却

「ミスしても大丈夫」という心構えは大事ですが、かといって「ミスを減らす努力」を諦めていいわけではありませんよね。ここからは、どうすれば「ミスばかり」の状況から抜け出せるか、具体的なアクションについてお話ししていきます。
まずは人間関係より業務を覚える
新しい職場でうまくやっていこうとすると、つい「人間関係を良くしなきゃ」「早く馴染まないと」と焦りがちです。もちろん、それも大事なんですが、入社1ヶ月の時点では、まずは「仕事の基本を覚える」ことにリソースの8割を割くのがおすすめです。
なぜなら、仕事を覚えようと一生懸命取り組む姿勢は、必ず周りに伝わるから。真剣に業務に取り組んでいれば、自然と「この人は頑張ってるな」「サポートしてあげよう」と認識してもらえます。業務を通じたコミュニケーションこそが、本質的な信頼関係に繋がります。
無理にランチに誘ったり、雑談を盛り上げようとしたりしなくても大丈夫。まずは「仕事を覚える」という一点突破で信頼を勝ち取るイメージですね。
ただし、挨拶、感謝(ありがとう)、謝罪(すみません)といった基本的なコミュニケーションは、業務以上に大切にしてください。これができていないと、「仕事はできるけど、ちょっと…」と思われてしまいかねませんからね。
辞めたいと思う前に試すこと

ミスが続いて「もう辞めたい」と思った時、それは一時的な「適応ストレス」による感情かもしれません。その気持ちで「退職」という大きな判断を誤らないために、いくつか試してみてほしいことがあります。
辞めたいと思ったら試すこと
- しっかり休む(最重要)
疲れていると、思考は必ずネガティブになります。週末は仕事のことを一切考えず、好きなことをして寝る。まずは脳と体をしっかり休ませましょう。 - 小さな目標を立てる
「今日はこの作業をミスなく終える」「〇〇さんに1回質問する」など、ハードルを極限まで下げた目標を立て、クリアする。小さな成功体験が自己肯定感を回復させます。 - 上司に相談する
「今、こういう点でつまずいている」「期待されているレベルに達していないかもと不安だ」と正直に伝えてみましょう。案外、周りもあなたの状況を把握できていないだけかもしれません。期待値のすり合わせができますし、「ちゃんと悩みを共有してくれるんだ」と逆に好印象になることも多いですよ。
これらのアクションを起こすだけでも、気持ちが少し楽になったり、状況が改善したりすることがあります。勢いで判断するのは、それからでも遅くありません。
ミスを防ぐための具体的な対策
精神論だけでなく、ミスを物理的に減らす工夫も必要です。私が実践していた、今すぐできる簡単な対策を紹介しますね。
メモの取り方を工夫する
「教えてもらったことをメモする」のは基本ですが、ポイントは「後で自分が見返して分かる『自分専用マニュアル』にする」ことです。
- 作業の手順(フロー)を番号付きで書き出す。
- 「なぜ(Why)」そうするのか理由も書く(理由がわかると応用が効き、忘れにくくなります)。
- 誰が(Who)関係するのか、いつ(When)までにやるのかも明記する。
- 不明点は「?」マークをつけて、後で必ず確認する(そのままにしない)。
聞いた直後はわかったつもりでも、1時間後には忘れているものです。「人間は忘れる生き物である」ことを前提に、未来の自分が困らないメモを取りましょう。
確認(ダブルチェック)を徹底する
「できた!」と思っても、すぐに提出・実行しないこと。特にメールの宛先や添付ファイル、数字の入力などは、一度深呼吸して、もう一度最初から見直すクセをつけましょう。
可能なら、「〇〇さんに確認していただく」というプロセスを業務フローに組み込んでもらうのも手です。新人のうちは、それが許される特権でもあります。
セルフチェックリストの例(メール送信時)
- □ 宛先(To, Cc, Bcc)は正しいか?(特に社外秘情報)
- □ 添付ファイルは間違いないか?(古いバージョンではないか?)
- □ 誤字脱字はないか?(特に相手の社名・氏名)
- □ 件名は適切か?([要返信]など分かりやすいか?)
- □ 依頼内容や期限は明確か?
作業環境を整える
PCの環境を整えるだけでも、ミスは減らせます。
- よく使う単語や挨拶文は「辞書登録」する。
- よく使うフォルダやファイルは「ショートカット」をデスクトップに作る。
- ブラウザの「ブックマーク」を整理し、業務システムにすぐアクセスできるようにする。
こうした小さな工夫が、日々のストレスとミスを確実に減らしてくれます。
質問の仕方とタイミング
「わからないことは何でも聞いて」と言われても、タイミングや聞き方に悩みますよね。
一番ダメなのは、「わからないことが、わからないまま」放置すること。これが後で大きなミスに繋がります。かといって、相手の仕事を何度も中断させるのも良くありません。
質問の仕方が上手だと、「この人はちゃんと考えて仕事をしているな」と評価にも繋がりますよ。
| 悪い質問例 ✕ | 良い質問例 〇 | |
|---|---|---|
| タイミング | 相手が電話中や集中している時に、いきなり話しかける。 | 「今、1分だけよろしいですか?」と相手の状況を伺う。 |
| 具体性 | 「すみません、全部わかりません」 | 「〇〇はわかったのですが、△△の部分が不明です」 |
| 事前の準備 | 「これ、どうやるんですか?」(マニュアルを見ずに聞く) | 「マニュアルのP.5を試しましたが、エラーが出ます。どこが違うか教えていただけますか?」 |
| まとめ方 | 思いつくたびに、1日に何度も細かく質問する。 | 不明点を「質問ノート」にまとめておき、キリの良いタイミングでまとめて聞く。 |
特に、「ここまで自分で調べた(試した)が、ここからが分からない」という聞き方は、「自分で考える姿勢」が伝わるので非常におすすめです。
すぐに辞めた方がいいケース
基本的には「1ヶ月で辞めるのはもったいない」というのが私の考えですが、中には例外もあります。あなたのミスが原因ではなく、会社側に明らかな問題がある場合です。無理して続けた結果、心身を壊してしまっては元も子もありません。
注意:こんな職場は早めの見切りも必要かも
- 明らかなハラスメントがある
人格を否定するような暴言(パワハラ)や、不必要な身体的接触(セクハラ)が横行している。 - 契約内容と著しく異なる
面接で聞いていた業務内容や労働条件(給与、休日、残業時間など)が、入社後に説明なく全く違う。 - コンプライアンス違反を強要される
法律やモラルに反する作業(データの改ざん、違法な営業など)を指示される。 - まともな教育体制が一切ない
「見て覚えろ」の一点張りで、質問しても「忙しい」と一切教えてもらえず、放置されている。
これらに当てはまる場合は、あなたの「ミス」とは全く別の問題です。信頼できる人(人事や採用担当者)に相談するか、場合によっては早めに身の安全を確保することを最優先に考えてください。
判断に迷う場合は、一人で抱え込まず、公的な労働相談窓口やキャリアコンサルタントなど、第三者の専門家に相談することをお勧めします。ハラスメントに関する情報は、厚生労働省のポータルサイトなども参考になります。(出典:厚生労働省「あかるい職場応援団」)
※本記事は特定の行動を強制するものではありません。最終的な判断はご自身の責任において、必要であれば専門家にご相談の上で行ってください。
転職1ヶ月でミスばかりの悩みは解消できる

最後に。転職1ヶ月でミスばかりなのは、あなたが新しい環境で一生懸命に順応しようと、もがいている証拠でもあります。
何も挑戦していなければ、ミスすら生まれませんからね。
今は「覚えること」と「慣れること」があなたの仕事です。劣等感を感じる必要も、焦る必要もありません。私もタイという全く新しい環境で、たくさんの「分からない」と「ミス」を乗り越えて今があります。
この記事でお話しした対策を一つでも試してみて、まずは「あと1ヶ月だけ頑張ってみよう」「3ヶ月後の自分を見てみよう」という気持ちで続けてみませんか。
3ヶ月後には、きっと今とは違う景色が見えているはずです。基本的な業務は一人でできるようになり、職場で雑談できる同僚も一人か二人はできている。今のしんどい時期は、必ず「あの時は大変だったな」と笑って振り返れる日が来ますよ。



